水素ガス(分子)の可能性

水素を応用しようした報告は、約20年あるいはそれ以上前からあったようですが、目に見えないものだけに、その存在の証明において業界に統一した指標がないなど、可能性の一方で、不明瞭さも指摘されてきました。2007年に日医大の太田教授らのグループによって、水素分子が毒性の高い活性酸素種/ラジカルを選択的に還元する抗酸化物質として、酸化ストレスから細胞を防御し、脳における虚血・再灌流障害を抑制することを発表して以降、水素という括りの中でも水素分子においては、学術的に、その存在が認められていることもあり、有用性が注目されてきました。安全性を含めた展望について、東京都健康長寿医療センター研究所・老化制御チームの大澤郁朗氏は、以下のように論じています。
「人の体内にはH2が常に一定量存在する。未吸収の炭水化物が大腸に到達すると、腸内細菌群が直ちにこれを分解・代謝し、酸化還元酵素であるヒドロゲナーゼによってH2が発生する為である。発生したH2の一部は血流に乗って肺に到達し、ガス交換されることで呼気として排出される[4]。人での呼気ガス中に含まれるH2濃度は個人差が大きいもののおよそ数10ppm程度である。後述するように、この腸内細菌によるH2が酸化ストレスを抑制する可能性が示され、さらに体内でのH2の存在もまたH2自体の安全性を担保するものである。一方、ビタミン類のような抗酸化物質の大半は食品として常時摂取されているのに対し、人が外部から高濃度H2を摂取する可能性はほとんどない。従って、高濃度H2の投与は生体における酸化ストレス防御のまったく新しい手段であると言える。」
URL: http://www.jsbmg.jp/products/pdf/BG35-1/35-1_1-8.pdf
日本基礎老化学会
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